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小江戸川越の蕎麦屋、「そば御膳むさしや」の十割蕎麦について

2018/10/04

川越市の蕎麦屋、「そば御膳むさしや」です。

当店の蕎麦は、全て電動石臼による自家製粉で提供しています。

 

なぜ、自家製粉で提供しているのか。

そのお話しは長くなりそうなので別の機会にでも笑

今回のブログはふと、「十割蕎麦」の説明がしたいと思ったのでそのお話しです。

 

当店「そば御膳むさしや」の十割蕎麦は、

「少し太め・中粗挽き・埼玉県三芳町産」の十割蕎麦です。

 

なぜ少し太め(当店で出している「せいろそば」より)なのか。

十割蕎麦は、切れやすいそばに入れる「ツナギ」を使わない蕎麦粉100%のおそばになります。

(一般的にツナギは小麦粉です。地方によって鶏卵やとろろいも、おやまぼくち、ふのりなどを使います)

 

修業から帰ってきて20年経ちます。

その当時から十割蕎麦を打っていました。

ツナギを入れずに、蕎麦の繊細な甘みや香り、食感をダイレクトに味わってもらいたいと考えました。

しかし・・・

切れやすく短くなる。細いそばだと味がわからない。

なにより、十割蕎麦なのか、ツナギが入っている○割そばなのか区別がつかない!

当店のせいろそばは外二(そとに)といって「蕎麦粉10に対しつなぎの小麦粉が2割」入る打ち方です。

(その割合の話しも次の機会に!)

 

悩んでいたところに、恩師である「鎌倉一茶庵」の店長(現在は丸の内一茶庵丸山)が

「田舎そばはお客様が喜ぶよ」

の、一言で「それだ!」と、解決します。

 

田舎そばは太いそばで、「良く噛んで食べる」そば。

太いと自然と切れにくくなります。

 

なぜ中粗挽きなのか。

前述したように、少しだけ手間がかかりますが、石臼で自家製粉するメリットの一つです。

「ツルツルと喉越しの良いそばが好き!」という人もいれば、

「太くて濃い味のするそばをモグモグ食べたい!」と言う人もいて、好みは十人十色です。

 

せっかく二種類の性格が違う蕎麦を打っているのだから、石臼で自家製粉しているメリットを活かさずにはいられません笑

割合が違うのに似ていたら面白くないですものね!

 

なので蕎麦粉の挽き方を変えて、太さや割合の変化で全く違うおそばを出しています。

 

なぜ埼玉県産の蕎麦粉で十割蕎麦なのか。

 

この問題は、実は少し気持ちが揺らいでいます。

というのも、僕が今まで食べた蕎麦の中で一番美味しいと思った産地である「福井県の在来種」が入荷する予定であるからなのです。

 

埼玉県のみよしそばの品質がとても良いので、ながらく十割蕎麦用として扱っていますが、そのそばを超えるかもしれない福井県の在来種。

以前、福井県に行った時。同業者の先輩に出された在来種の十割蕎麦が衝撃すぎて・・

もちろんスポット的な提供になるとは思いますが、いかんせん、同じ畑でも味が変わる作物です。今年の出来はどんな味なのか実際に食べてみるまでわかりません。

近日中、そのご案内ができるかと思いますので楽しみにしていてください!

是非、僕が受けた衝撃を皆様にも感じていただきたいと思っています。

 

あ、結論として。

いつもの十割蕎麦ではない、レア品種の十割蕎麦が近日ご案内できるかも!!!

 

というブログでした!