川越のそば屋、自家製粉の常陸秋そばが良い感じです!そば御膳むさしや
川越の手打ちそばの店「むさしや」です。
例年、この時期になると国産の全ての玄蕎麦が収穫を終えて、各産地の「新そば」が出荷しています。
(沖縄の宮古島産が存在するのは知っていますが、それの収穫時期までは存じません)
先日入った茨木県産の「常陸秋そば」。
蕎麦通の方ならば、誰もが知るそばの有名な品種です。
今年も色んな産地の新そばを試しました。
蕎麦も農作物なので、どうしてもその年の天候に左右されます。
一大生産地の北海道では大雨のために不作で、今年の価格が高騰しています。
他の県も台風や高温障害などで影響が出ているとの事。
それを踏まえると、試した地域は「このぐらいならまあまあの出来かな」と、思っていました。
その年によって「今年のこの産地の、この品種はすごくいいね!」という出会いもあったり。
逆に、「有名な産地でいつも美味しいのにな・・。今年は何がダメだったんだろう」
という同じ畑でも違いが出たりするのです。
なので、有名な産地だからといって、気を抜かないように気を付けています。
「今年の大晦日に使う蕎麦が良い出来であるといいなあ」
そんな思いの中、届いた常陸秋そば。
見た目は良い色・良い粒の実がある中で・・「ん??これは?」という実も。
変色したり、そば粉になる部分がちょっと違うものがあります。
でもそこは心配しないで大丈夫です。
当店は蕎麦の実を石臼に入れる前に、手作業で実を選り分けます。
石臼を導入してからスタッフとする作業ですが、今では僕よりスタッフの方が手馴れているぐらいです。
選別された蕎麦を石臼で粉にし、その粉をつまんで味見してみます。
「ん・・・これは!美味しい!」
舌の上で溶けて行くそば粉が、甘さや香りを伴って喉を通っていきます・・
この素材がそばになったら、まちがいなく美味しいはずです。
大晦日はこの常陸秋そばを使います!
是非、おそばを食べられるお客様に試して欲しいことがあります。
「最初に、ツユなど何も浸けずに。そばだけそのまま。良く噛んで食べて欲しい」という事。
おそばが口の中で固形が無くなるまで良く噛んで食べてもらうことにより、その品種や産地の独特な味や香りが楽しめるのです。
これは、うちの店だけではなく、他の店でも試して欲しいと思っています。
あとは打ち手と茹で方で決まりますね。
素材はばっちり!大晦日も、年明けも心を込めてそば打ちします!